そこから一か月ほどたって。
「平野君。明日からだよ。もうそんな時期になっていたんだね。」
「ホント。時が進むのって早いよな。ところで、準備もう終わった?」
「実は全然やってない。」
「え、西原さんそれまじ?」
「そうなんだよねーでも準備ってそんな時間かからないでしょ???」
この人当日になったなんか忘れ物してそうだな。
そして次の日。
「はい皆さん今から現地までバスで向かいます。忘れ物がないようにお願いします。」
と言うことで車内。ウッキウキな気分で来たものの、
(話すことがない。)
しまった。事前になんかネタ考えてくればよかった。
そんな後悔をしていると、西原さんが口を開いた。
「平野君・・・」
バッグの中を見ながらなのやら深刻な表情の西原さん。ここで思い当たるのは一つしかない。
「え、もしかして忘れ物?」
「そうじゃなくて・・・酔いそう・・・」
よく見ると顔も真っ青だ。
「先生西原さんが気分悪そうです!!」
先生も心配そうに聞く。
「西原さん酔い止めは?」
「忘れました・・・」
ここで忘れものかよっ!!一番悪いフラグ回収だな!!
前の席は・・・
「・・・くー」
二人ともぐっすり寝てるな!!まだ出発して十分もたってねえぞ!
じゃあ斜め前の人!さすがに寝てないだろっ!!
「うわっ...きっつ・・」
「俺も・・・」
二人ともノックダウンかよ!!
「先生斜め前の二人もきつそうです!!」
とりあえず水を飲ませて落ち着かせた。
0 件のコメント:
コメントを投稿