2016年7月17日日曜日

~平凡で平和な世界~ⅩⅦ

その次の日の四時間目が終わってすぐのことだった。
「平野君。」
誰かに声をかけられた。
後ろを見ると、見覚えはあるが、まだ名前も覚えてないようなクラスメイトの人が立っていた。
「だれ?」
「ああ、六班の豊島狐(てしまきつね)でーす☆覚えててねー?さっき先生が保健係は昼休みに集まれって言ってたじゃない?どこに集まれって言ってたっけ?」
俺五班だから覚えてるわけないだろと思いながら答える。
「確か選択教室の二番じゃなかったっけ。」
「あーそうだったね。で、話はそれだけじゃないんだけど、君って確か西原さんと仲いいんだったよね?あの人ってどんな人なの?」
まあ、隣の席だから、ほかの人よりは仲がいいのかもしれない。でも、
「どういう回答を求めているのかわからないんだが。」
「うーん、いうなれば、あの人の性格とか?あとー、好みのタイプ?それとかー、君意外に仲がいい人?でも、一番聞きたいのはー、あの人の能力の特徴かな。」
ああ、こいつはそっち側の人間なんだな。俺も片足だけ突っ込んでいるし、そういう人が近づいていてくるのかな。
「なるほど。まあ、今一気に言ってもよくわからないと思うし、あとでも一回聞きに来てよ。放課後とか。 」
「おっけー☆」
取り合えずいったん距離を置いたうえで、西原さんにどこまで行っていいか聞いてみよう。

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